学生インタビュー:角田達朗教授が主宰する演劇集団、空宙玩具〈TACO〉によるVoiceドラマについて

角田教授が主宰する演劇集団、空宙玩具〈TACO〉によるボイスドラマ『君は誰にも似ていない』が、2024年10月から2025年2月にかけて収録され、専攻の学生4名が参加しました。
そのうちの3名にインタビューすることができました。


左から 小説・演劇・マンガ全部を学びたい佐藤沙羅さん
演劇を学びたい嶋七海さん
小説・演劇を学びたい川口晃矢さん

川口:高校3年間脚本を書いてきて演出もする立場だったので、角田先生がどういう意図でどういう思いで脚本を書いているのかというのは、これからの自分の創作にも影響すると思います。役者にも興味がありますが、演出家とか劇作家になりたいと思っているので、角田先生の演出の仕方が勉強になりました。

嶋:高校の演劇部の時には台本の解釈をあまりせずに稽古に励んでいたのですが、今回は最初に角田先生と作品に出てるみんなとで台本についての解釈を話し合ってから演技に挑んだので、こういう解釈なのかとか、作品の前提となる価値観について知ることができたのが演じる上で役に立ちました。

佐藤:すごい楽しかったです!
得られたものは人脈です。大学の中だけじゃない外部の人との繋がりは先生を通してしか得られないものなので貴重だなと思います。

川口:僕は役に合わせていろんな声を出すことを意識しています。今回は大学生の役なので、まだ大人になりきれていない中途半端な声を保つように努力しました。出番が少ない役だったので、角田先生からのご指導が二人よりも少なかったのが寂しかったです。

佐藤:私の役は身体が男性という設定だったので、声を低く出すよう意識していたのですが、どうしてもだんだんと高くなってきてしまうので低さを保つのに苦録る労しました。
私はメインの役で録るシーンも多く、シーン毎に雰囲気の差があって、そこでの演じ方、声の抑揚や声色をどう変えるか等、工夫しました。

嶋:角田先生から話し方やイントネーションへの指導はけっこうしていただきました。自分の演技に癖がついてしまっていて、自分が気づいていない内にその癖が出てしまうので、役を生かすために自分の演技の癖を抑えたりイントネーションを正しくするのに苦労しました。

川口:僕は舞台人間なのでどうしても演技をしに行こうと体が動いてしまう。
止まる意識を強く持たないと体が勝手に動いてしまうので抑えるのが大変でした。

佐藤:扱っている題材が多様性がテーマなので全部受け止めるのではなく、自分の価値観と照らし合わせて聞いてほしいと思います。押し付けではなく、こういう世界もあるよっていうのを知ってほしいです。

嶋:私の役で気持ちが昂るシーンがあって、役を生かすためにどのように演技をしたらよいか考えて演じました。気持ちの変化に注目して聞いてほしいです。

川口:佐藤さん、嶋さん、2人とも本当に声がよくて、2人の声が役にはまったキャスティングだったと思います。
この作品は強いテーマ性を持っているけど、それを鵜呑みにすることなく自分で考えながら聞いてほしいです。聞いてくれた方に何か心に残るような作品になるといいなと思います。


続きは次のページへ!