村上 泰介/むらかみ たいすけ

学位:博士(美術)(京都市立芸術大学)
専門分野:芸術実践論 

メッセージ

メディアとは人と人とをつなぐ重要なしくみです。世界が複雑化している現代において、メディアを通した新しい方法による人と人のつながりを創り出せる人を育てたいと考えています。充実したやりがいのある4年間を過ごせるように皆さんを応援したいと思います。

担当授業科目:「プログラミングI」

VR(ヴァーチャルリアリティ)やスマフォのアプリ開発など様々なメディア環境の開発において用いられているゲームエンジンについて、その仕組みを初歩的な制作を通して学びます。本授業ではUnity Technologiesが開発しているゲームエンジンUnityの基礎修得を通してプログラミングの初歩を身に付けます。

演習(ゼミ)について

インタラクティブメディアと呼称される双方向性のあるメディアや、VRなどの仮想現実を用いたメディアなど、多様なメディアを活用した空間づくりを通してイベント企画などの能力を獲得することを目指します。多様性が求められる現代社会に応じた表現技法の開発を視野に、人々の共感を引き出したり、感動させたり、批評的思考を深めさせたりすることができるコミュニケーションメディアとしてメディアを捉える感覚を身につけてもらうことを目指します。

東山植物園星が丘門 投影映像の制作(2024)

AICHI AYA week 〜AYA世代のがん患者に対する理解と支援を広げるために、
ARクイズラリーを企画しイベントを実施〜

AYAとはAdolescent(思春期)とYoung Adult(若年成人)の頭文字を取った言葉で、AYA weekは若年世代のがん患者に対して理解と支援を広げる活動です。学生たちはこのイベントで何か自分たちにできることはないかと考え、AR(拡張現実感技術)を使ったインタラクティブなクイズラリーを企画・制作しイベントを実現させました。

AICHI AYA week AR クイズラリー(2023)

研究課題・活動など

メディアテクノロジーと児童の対話方法に関する研究などを継続しています。近年はニューロダイバーシティ(脳・神経の多様性)が包摂する人々のスペクトラムな環世界を相互に体験できる体験型メディア空間をXRを活用して構築する研究を進めています。

1.「子どもが初めて出会うメディア」をテーマに研究活動を進めています。
2. 発達障がいの人の感覚経験を調査・研究し、その成果をメディア表現に活用する研究活動を進めています。
3. 子どもの環世界を成人が追体験する可能性をニューロダイバーシティの観点から研究しています。

1.「子どもが初めて出会うメディア」をテーマに研究活動を進めています。

ARBRE(2009), ATELIERS SCOLAIRES AUTOUR DE L’OEUVRE Le CUBE(Issy-les-Moulineaux,France)


2. 発達障がいの人の感覚経験を調査・研究し、その成果をメディア表現に活用する研究活動を進めています。

Ear Ball for Empathy(2012-2018), “Are you talking to me ?”UNESCO Creative Cities Network (Enghien-les-Bains, FRANCE/Cité du design,Saint-Etienne, FRANCE)


3. 子どもの環世界を成人が追体験する可能性をニューロダイバーシティの観点から研究しています。

Primordial Reality: Relive the baby’s mind and body(2024-2025), LAVAL Virtual 2025(Laval, FRANCE),
SIGGRAPH2025 Immersive Pavilion(Vancouver, CANADA)

略歴

(学歴)
2000 岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(通称IAMAS) アートアンドメディアラボ科修了 メディアマスター
2013 京都市立芸術大学大学院 美術研究科美術専攻 博士(後期)課程修了 博士(美術)

(職歴)
1993-1998 ダイハツ工業株式会社デザイン部
2005-2016 愛知産業大学造形学部デザイン学科

(所属学会)
日本デザイン学会、日本映像学会、情報処理学会、日本認知科学会

(受賞)
2001 第5回文化庁メディア芸術祭デジタルアートインタラクティブ部門 優秀賞
(外部資金獲得)
2018-2021 「ニューロダイバーシティによる感覚再統合のためのメディアアート脱構築」研究代表者,独立行政法人日本学術振興会・科学研究費助成事業基盤研究(C)
2022-2025 「スペクトラムリアリティ:ニューロダイバーシティの現実像を往来するVR環境の創出」研究代表者,独立行政法人日本学術振興会・科学研究費助成事業基盤研究(C)
2025-2028 「ニューロダイバーシティの多様な感覚特性の重なりを相互体験させる芸術表現の創出」研究代表者,独立行政法人日本学術振興会・科学研究費助成事業基盤研究(C)